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実際の翻訳にあたっては、いろいろな技法を駆使する必要があるのだが、ここでは翻訳全般に共通の一般的技法を紹介し、主にその定義づけをするにとどめる。
1. 加訳
翻訳の際、原文にないことばをつけ加えて訳すことである。
たとえば“昨天我不舒服,沒有去上班”という中國語を日本語に訳す場合、「きのう私はぐあいがわるかった。會社には行かなかった」としたのでは、いかにもぎこちない訳文になるので、中國語には因果関係が含まれていることを読み取って、因果関係を表わす「ので」をつけ加えて「きのう私はぐあいがわるかったので、會社には行かなかった」と訳す。これが加訳である。
2. 減訳
加訳とは反対で、原文にある一部のことばを訳さないことである。「不訳」とも言われる。加訳と同様よく使われる技法で、目的はやはり、原文の意味を損なわないという前提のもとで訳文を分かりやすくて的確な表現(xiàn)にするためである。
たとえば“院子里有一棵樹”を日本語に訳す場合、一字一句漏らさずに「庭には一本の木がある」と訳すよりは、“一本”を訳さないで「庭には木がある」とした方が日本語としてすっきりする。これが減訳である。
3. 反訳
主に仮定や條件を表わす従屬節(jié)とその結果や結論などを表わす主節(jié)において、両方とも肯定で表現(xiàn)するか、それとも否定で表現(xiàn)するかという問題で、翻訳の際、肯定形+肯定形の表現(xiàn)を否定形+否定形の表現(xiàn)にしたり、またはその反対の処理をしたりすることである。反訳を「裏返し訳」とも言う。
たとえば“只有你去,オ能解決問題”という中國語は肯定形+肯定形の表現(xiàn)であるが、これを日本語に訳す場合、「君が行ってこそはじめて問題が解決できる」と同じく肯定形+肯定形に訳すよりも、裏返しに訳して「君が行かなければ、問題は解決できない」と否定形+否定形にしたほうが日本語らしい表現(xiàn)になる。これが反訳なのである。
4. 変訳
変な訳のことではなく、翻訳の一つの技法であり、翻訳の際に原文のなかの一部の品詞を変えたり、文の成分を変えたりすることである。文法や表現(xiàn)法が異なる二つの言語間の翻訳では、この技法がよく使われる。
たとえば、“中國走向現(xiàn)代化,遇到了種種困難”という中國文を日本語に訳す場合、「中國は近代化に向って進み、種々の難題にぶつかった」と逐語訳したのでは意味がはっきりしないし、また日本語らしくない。この場合、“中國走向現(xiàn)代化”という主語+述語の構文を変えて、「近代化に向う中國は」と連體修飾語十被修飾語の構文に訳せば、意味がすっきりする上に、表現(xiàn)も日本語らしくなる。翻訳の際のこうした処理を「変訳」というのである。